2015年 06月 23日 ( 1 )

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 最近、神経症やパニック障がい(PD)に関する御電話が多い。
電話の向こうは、ご面識の無い当事者、或はその親御様。いずれも症状に対し万策尽きての相談が大部分であります。

 お電話の中には、発症して半年未満の人たちも居ます。
なんだか変だな、から始まり段々と増悪してくることに焦燥し、どうすればよいか?と云う内容が多くを占めます。この不安神経症(不安障害)と云われるものは詰まる所、病気を気にすると云う、心の葛藤状態(とらわれ)であります。発症して間もない人たちも大勢おられるので、見解をまとめておきたい。

 神経症における不安症状は、神経質の人たちの性格特徴である内向性、強い意識性、完璧主義などで説明ができる。病気になりたくない、長生きをしたい、人から認められたい、幸せを壊したくない、などその向上心あふれる「生の欲望」が強ければ強いほど、不安感に陥りやすい。中には、その突然現れた強い不安感に驚き恐怖し、その恐怖をした自分にさらに恐怖をしてパニックに陥る人も少なくない。

 不安症状だけを見てしまえば、焦り恐怖感さえ覚えるかもしれない。
しかし、この不安症状がなぜ自分に現れてくるのか・・と云うのを冷静に向き合えばその本態が見えてきます。健康でいたい、病気にはなりたくないと思えば、当然心の裏側には病気になったらどうしよう、と云った不安心が現れる。これが人間らしい感情と云うもの。しかし、神経質の人たちはここで、じっと感覚の違和感と云う不安症状にとらわれ、その結果として常に自分に異常は無いか、どこか具合の悪いところは無いかと症状を探す癖が生じる。まさに心身にアンテナを張った状態。

 本来、神経症と云われる不安感は役立っているもの。これら不安は一番適したところで顔を出してきたと考えることができる。それに拮抗したから、それが「症状」として姿を変え発現してきた。ここでもし、不安感に抗わなかったら、その不安はその人に役立ち、心そのものに足跡を付けることもなかった。しかし、完璧主義である神経質の人たちは、雲一つない晴れ晴れとした青空のような心を求める。ここで一点の曇りでもあれば、気合ををもって取り払おうとする。ここで不可能を可能にしようとする心のやりくりをし、遂には終わりなき不安との戦いが始まると云えます。


 私たち日本で育った者には、昔ながらの武士道や禅的な心が流れている人が多い。
地域性もあろうが、剣禅一味となり、不動な心を理想とする傾向が強い。また、書店へ行けば、このような類の本が山積みになっている。今やストレスが蔓延した平成の世。容赦なく不安心が顔を出す。

 不安心。
この不安心は本来役立っている。不安心があるからこそ健康管理も出来る。家族も守れる。仕事上の気配りも可能となる。しかし、神経質の人たちは、それが有るが故に悩んでいる。本来なくてはならない不安に苦悩し、とらわれ万策尽きたと云う。即ち、あるから良い、と云う事と、有るから困ると云った中央に大きく深い溝が横たわっている。この大きな溝を、彼ら彼女たちにどうやって言葉や行動で飛び越えさせるのかと云う事であります。

 ある人が言いました。「不安は探せばあります。しかし小心である自分には、人前での動機や緊張はしごく当然で、この不安感が無くなった時は、おそらく私の精神や神経が老化し機能しなくなった時であろう・・」、と述べておられる。神経症を解決された達人の言葉です。

 この人ように、不安があることに抗わなくなった、これが自分なんだと深く自覚されたときには、不安は探せばあるのだけれども、少しも問題とならない心の態度がでてくる。問題とならないから、不安が有ったことさえ心に痕跡を留めていない。ある意味、ここまで来ると、禅僧の悟りの境地に似ていますね。


 今日は暑くなりましたね。熱中症にはお気を付けください。

明日も皆さまにとって良い日でありますように。





不安障害(不安神経症), パニック障害・各種神経症の症状と心構え, メンタルヘルスONLINE
http://www.mental-online.co.jp/care.html


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by mental-online99 | 2015-06-23 20:24 | 不安障害・パニック障害 | Comments(0)

メンタルヘルスONLINE スタッフの徒然日記。神経症 不安障害・鬱(抑うつ)などを語ります。


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