雲にただ、今宵の月をまかせ - 不安障害(神経症)

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ラベンダーの丘。(ファーム富田 富良野)



不安症状の治った状態、あるいは、
不安の無い状態というのはどのようなものか、
不安障害(神経症・不安症)の「不安が無くなる」についてご質問がありましたのでお話を少々。


一般的に想像される不安感のない状態とは、たとえば

●心臓の違和感であれば胸のざわつきが無くなった、ゆっくり静かに脈を打つ状態。

●漠然とした不安感もなく、パニック発作も無いすがすがしい心の状態。

●病気が心配にならない、物事に動じない、緊張や恐怖の無い堂々とした心の状態。

いかがでしょう。


不安障害のたとえ話に、地下鉄の騒音があります。

なぜ、不安感はとらわれるのに、あの騒音にとらわれないのか。騒音の中で本を読んだり、スマホを見たり、或いは寝ている人さえいます。

私たちは、地下鉄の騒音をどうにかしようとか、気にしないでおこうとか、心のやりくりがありません。

これは、どうにもならないから、そのままであって自然に受け入れている状態。
そこには、まったく反対する心が存在しない。
したがって、とらわれる隙間がないので、不安感も顔を出す出番さえない。

この地下鉄の例で申せば、
不安が治った状態というのは、不安が無くなった、消滅した状態になるのではありません。

自分の不快、不安を受け入れた時、
これまで不安症状と呼んでいたものが、不安があってもまるで問題にならない。
不安感そのものに反対がないので、不安があった事さえ気付かない状態に前進する。

このとき、ただ不安、ただ不快でそれだけ。
その後が続かない。

不安症状は、自分は不安や恐怖を感じてはいけないと否定し、不安と戦うことで不安が強くなるのが特徴。
これはいつも申し上げている通りです。

まずは、
不安、不快を感じやすいのが自分。
緊張しやすいのが自分と、知り分けることから不安解決がはじまります。

そしてもうひとつ。

不安症状はどうにもならぬところを通るので、どこかで自暴自棄になるかもしれない。

しかし、ここでも羽目を外すことなく、独り悪戦苦闘するのが自分であり、良い意味であなたらしさでもある。

神経質で嫌な自分ではなく、むしろ慎重で用心深い、こだわり強い性格だからこそこれらが役立っている。

前回申し上げた、欠点が長所になっている自分を見つけるです。


かつて神経症で苦悩された倉田百三氏が晩年に、
  「雲にただ、今宵の月をまかせ、いとうとしても晴れぬものゆえ」と読まれている。


どうにもならなぬところを通って、
そのままに徹したときに心は展開してくるのだ、と。

心に響く一句です。



不安障害(不安神経症), パニック障害・各種神経症の症状と心構え, メンタルヘルスONLINE
http://www.mental-online.co.jp/care.html


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by mental-online99 | 2018-08-22 00:27 | 不安障害・パニック障害 | Comments(0)

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