不安の日あり、眠れぬ夜あり − 神経症

e0367279_19152684.jpg



 今年一年を振り返り、今一度、「健康とは何か」を述べてみたいと思います。

 ご存知の通り、不安障害(神経症)の多くは、文字通り不安を訴えます。

 不安神経症は詰まる所、病気を気にする、死の恐怖から常に心身の変化を観察する不安の「とらわれ」であります。対人恐怖であれば、他人から良く思われたいと強く思うのですが、人に良い印象を与えられないと不安する。
 強迫観念であれば、考えないようにしようと心を操作するのですが、その考えないようにしようとする計らいから常に観念から吠えられてしまう。

 症状こそ違えど、幹はすべて「不安」。枝葉として、対人恐怖や強迫観念、パニックなどがあります。不安にとらわれ、何をするにも心身の違和感へ注意が向き、常時不安と戦い日常生活にも支障がでている状態。
 
 そんな症状に覆われる中、改めて健康とは何でしょうか。

 不安神経症であれば、病気を気にすると云う「とらわれ」。神経質傾向の神経症に人たちは、その健康にこだわる。その強い完璧主義には、一点の曇りも許せない徹底的な人もいます。
 中には、心臓不安のあまり何度も心電図を取る人もいますし、血液恐怖であれば、その病気恐怖にとらわれて何度も血液検査をする人もいます。

 この健康を考えるに、不安症状が無い状態を健康と云うのではありません。又、血液検査や心電図、CTやMRIなど身体の異常が無いから「健康だ」と思うかも知れませんが、これも違います。一般の健康人でも、心身の状態が悪い日もあります。しかし彼らは少々心身の違和感を感じることはあっても、こんなこともあると思って、活動的に過ごしています。
 そして多少精神的にも不安や憂うつ感、眠れない日もあったりして悩みを抱えているのが普通です。このように誰もが体や将来の不安を抱えて毎日過ごしています。

 健康とは、ある程度の悩みや不快感、不安や憂うつを感じながら、大きな支障もなく生活が出来ている。これが健康です。むしろ、検査結果だけ見れば、神経症の人たちの方が健康な人はたくさんいます。

 神経症の解決には体験的理解が必要となります。教科書で学ぶような知的解釈ではなく、「実際」であります。症状が例え大なりと云えども、小なりと云えども、不安症状を持ち合わせながら、よたよたと手を出していく。そして、「健康人らしくする」と云う事です。

 不安の日あり、眠れぬ夜あり、びくびくはらはらも有り。不安はあって良い。迷うから適切な判断もできる。怖い怖いでいい。それがあなたであるし、何も変わる必要もない。
 大切なのは周囲を見渡し、自らの立場を理解し、気分はあるがままに、状況に相応しい行動をとっていく。ここから不安の解決に繋がっていくのです。

 
 2016年、皆さんにとって良い年になりますようお祈り申し上げます。




不安障害(不安神経症), パニック障害・各種神経症の症状と心構え, メンタルヘルスONLINE



◆以下URLにて、皆さまのご感想・ご意見・ご要望などをお待ちしております。
http://ws.formzu.net/fgen/S84758081/
by mental-online99 | 2015-12-29 18:33 | 不安障害・パニック障害 | Comments(0)

メンタルヘルスONLINE スタッフの徒然日記。不安障害・鬱、アルコール依存症などを語ります。


by Mental Health Online
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30