かけがえのない自分

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 寒暖の差が激しいですね。風邪など召されませぬように。

 さて、神経症の人たちは、自分の症状が他人とは異なって、特別重い症状と考えがちであります。類縁の友のごとく、同様に苦しむ人を前にしても、自分の場合は、〇〇だからと何かと言い分を述べる人が多い。それほど強度に苦痛を感じているからこそ、症状が頭から離れることができない。まさに「とらわれ」の領域であります。

 「自分は皆と違って特別に症状が重い」。
このように思っている場合、この苦痛は神経症の誰もが、同じ重荷を背負っていることを知り分けねばならない。
 しかし、私の経験ではなかなかこの部分を言葉をもって説明しても、知的に奥深くまで知らしめることはできない。ある意味、人生における禅問答のようなものである。

 悟りの境地、と云えば何か真っ向臭く聞こえるかもしれませんが、闘病などにおいて人生を悟った人たちは、やはり苦しむだけ苦しんだ後に到達した、心の転回に気付くことができます。人を慈しむ心とて同じこと。人を単に肩書、学歴、家柄等、色眼鏡のみで価値判断するのでなく、見えないものをみなくてはならない。医療で云うなら、病気を診ずして病人を見よ、である。

 私たちの心は雑念に満ちている。
考えないようにしても、喜び憂い、後悔と悲しみなどを繰り返しつつ時は過ぎていくのであります。あの時、あのようにすれば良かった、、、と何度も思うことがあっても、あの時はあの時で自分は精一杯限界だったのである。
自分には光と影が明らかに存在し、これが良いとか悪いとかと云う事ではない。これ以外、自分と云うのはないのである。
 
 かけがえのない自分であります。時に、大きく飛ぶために、大きくしゃがむ必要もあります。
現在の境遇が、苦しかろうが、悲しかろうが、それ以外の自分はない。ことさらに、自分を変えようと心を操作するのではなく、心の葛藤のまま、そのまま今を生きるのみです。

 この自覚が芽生えた時、心の葛藤のまま、症状のまま前進する態度にかわってくる。不安症状があろうが無かろうが問題の無い心の態度に形成されていく。
 多くの人は、「今」に安定することができない。今の自己に満足せず、自己以外の理想像を追い求める。ここから、かけがえのない自分から遊離して、観念の葛藤に入り、悪知となり、囚われの身となるのであります。

 「大事と申すは今日只今の心なり」
今の一刻、一刻を楽しくとも、苦しくとも、只々前進している日々が「日々是好日」であります。




不安障害(不安神経症), パニック障害・各種神経症の症状と心構え, メンタルヘルスONLINE
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by mental-online99 | 2015-06-05 20:29 | 不安障害・パニック障害 | Comments(0)

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