神経症 - その性質を知る



 今朝もすでに温度計は30℃を超えています。くれぐれも熱中症にはお気を付けください。
さて、昨日も書きましたが、「不安神経症」についてお問い合わせが多いので何故か、とYAHOOで検索をすると、2位になっておりました。なるほど、と思い、念のため神経症のこころの状態を記述しておきたいと思います。

 昭和2年当時、慈恵医大初代精神科名誉教授 「森田正馬」博士は以下のように説明しているのでご参考いただきたい。なお、昭和初期の表現でありますので、わかりにくい部分は御容赦ください。

 (以下、神経質の本態と療法より)
 疾病または苦悩そのものに、直接にとらわれて、これを現在の事実だと信じこみ、直接にこれを恐怖、苦悩するものであるが、直接は死とか疾病に関係しないで、本人が内省によって、自己を観察、批判して、普通人にも有り得る自己の感覚、観念を、病的異常と誤って考え、いたずらにこれを排除しようと努力するために、ますます精神の葛藤、すなわち煩悶を起こし、苦悩を起すようになることがある。

 また神経質のほとんどすべての患者は、「他人から見れば、病人らしくも何ともなくて、自分ひとりたえ難い苦痛に悩まされる」と訴えるのが特徴であるが、これは何より症状が単に主観的であって、具体的のものでないという証拠である。またある患者は、「自分のように重い苦悩があるものは、けっして他に類がないだろう」などということがある。私はこれに対して、「こんな苦悩を持っているのは、この世でもっとも不幸、悲惨なものである。けれども、もし普通の人が、これだけの苦悩があれば、ほとんど立っていることも、ものをいうこともできないだろう。それにもかかわらず、自分が人なみに応対もし、労働もできるということは、この世で最大の勇者でなければならない。すなわち最大の不幸者は、同時に最大の勇者である。みずから不幸をかこつ心をもって、そのまま勇気の自信と歓喜との心に置きかえることができるということは、その間に、ほんのわずかな差があるだけだ」などといったこともある。

 ※森田博士は、神経症に苦悩するひとたちを「勇者」であると語っている。
 ※さらに以下、森田博士は、神経症の心の「からくり」を精神交互作用と表現し、説明されている。

 精神交互作用とは何か
神経質において精神交互作用というのは、ある感覚に対して、注意を集中すれば、その感覚は鋭敏となり、この感覚鋭敏は、さらにますます注意をその方に固着させ、この感覚と注意とがあいまって交互に作用して、その感覚をますます強大にするという精神過程に対して名づけたものである。

 しかし、これをはじめて症状が出はじめたときにさかのぼってよく調べれば、すべて本来健康者でも平素体験する普通の感覚や感想で過労後や、寝過ごした時の頭重感、飽食した時の胃部不快感、恋愛時の赤面、急病で死んだ人を見た時の恐怖にともなう悪寒、心悸亢進(※心臓のドキドキ感)や、かけ足をした時にわき腹が引きつれることなど、だれもがよく経験することなのである。
 ところが神経質患者は、これを病的異常と考え、これに対する恐怖と予期感情と起こして精神交互作用により、その感覚をますます増悪し、これに執着していつまでも長く症状を固定するようになるのである。

 たとえば、偶然心臓病で苦悶しながら死んだ人の様子を見たら、だれも必ず大きな恐怖感動に打たれるだろう。そして自分もこんなことになりはしないかと、絶えず心配不安の種になって、心悸亢進発作(※不安発作、パニック発作)を起こすようになることがある。またあるいは、その後、日常生活に追われ、いつかそのことを忘れていたものが、夜中に夢を見て驚くとか、心配ごとがあったとか、偶然の機会に、心臓の鼓動を感ずるとともに、たちまち、これと前の心臓病患者のことが結びついて、精神交互作用によって、心悸亢進発作を起こすようになることがある。

 昔から「感情は心臓にある」というように、すべて感動は、常に胸内に不快を感じ、心悸亢進を起こすことが生理的の現象である。だから、突然に心悸亢進を起こしたとき、本人がその前後の自己の精神的過程を意識しようとしまいと、それに関係なく患者はたちまち恐怖に支配され、恐怖は当然心悸亢進を起こし、注意がその方に集中するほど、ますます不安を感じ、注意と不安とが交互に作用して、心悸亢進はいよいよたかまる。その上患者が、自分で脈をはかるとか、細かく自己観察をするにしたがって、ますます脈拍の数は増加し、全身に脈の鼓動を感ずるようになる。さらにこの発作がしばしば反復するにしたがって、患者は日常その恐怖に支配され、注意は常にその方にひかれ、ますます発作の頻度や強さが増すようになるのである。

 (以上、神経質の本態と療法より抜粋)

 では、始業時間となりますので、、。




不安障害(不安神経症), パニック障害・各種神経症の症状と心構え, メンタルヘルスONLINE


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by mental-online99 | 2014-08-03 08:55 | 不安障害・パニック障害 | Comments(0)

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