柳は緑、花は紅  症状をあるがままに受け入れる

私がよく口にしている言葉に、「柳は緑、花は紅」があります。

 柳の葉は春夏秋冬いくら努力をしても紅の花にはなれないし、紅い花もいくら努力をしても紅い花である。つまり、人間も同じことでそれぞれが、「あるがままに生きる」ことが大切、という意味。不安神経症や対人恐怖症、抑うつの人たちの多くは、不可能を可能にしようとする努力をする。この言葉を借りると、緑を紅にする努力をする。

 もっと噛み砕いて説明すれば、完璧主義者ゆえ、緊張や不安を感じる場面であるのに、「緊張や不安を感じてはならぬ」と心で闘う。不安感が自分に不利と心から追い出そうと闘う。しかし、どう抗っても無理であるからますます心はこんがらがってくる。

 もっと実体験として説明すれば、電車の中で急に不安感を感じた人がいた。普通の人たちは、「こんなこともあるさ」で過ごすところを、病気に敏感な神経質な人はここでこれを不利と感じると同時に、あせる心からこんどは脈拍も早くなる、呼吸も浅く早くなる。ここまでくると今度は、車内で倒れるのではないか...とあらぬ方向に心が向いてしまい卒倒しそうになり次に停車する駅で降りると同時に座り込む人、帰宅する人、病院へ向かう人などがある。

 心臓に違和感を感じたものだから、近くの病院に駆け込み心電図やレントゲンを求めたりする。しかし異常は見つからない。すると今度は、この医者は信用できないからと、大きな病院を訪ねる人も多い。

 これらの心を、頭で理解するのではなく、行動的体験的に理解させ、病的(症状にとらわれている様)、内向的になっている精神的エネルギーを今度は建設的に外へ外へと向かせる作業が必要となる。これら症状にとらわれてしまうと、もう自分の不安感、鬱などまるで体にアンテナを張りめぐらせたように、心の変化に敏感になる。ここまでくると、たとえ家族や医師が説得してもダメである。

 本来人間というのは不安感を伴ったり、鬱になったり、恐怖におびえる場面があったりと、心は絶えず流動変化しているものです。しかし、神経症や神経症性うつ病の人たちは、これらを理解するまで時間がかかるのが一般的である。

 しかし、彼ら彼女たちは元来賢い人たちが多いので、この心のからくりを時間をかけてまるで薄皮をめくるように再教育してあげれば、意外と早くに解決するものである。症状と云うのは、逃げれば逃げるほど追いかけてくる。闘えば闘うほど大きくなる。だから症状と云うのは、「あるがまま」に受け入れて、やるべき必要なことをただやっていく、というのが大切なのですね。


不安障害(不安神経症), パニック障害・各種神経症の症状と心構え, メンタルヘルスONLINE
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by mental-online99 | 2014-04-14 22:43 | 不安障害・パニック障害 | Comments(0)

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